アメリカで承認された免疫療法「樹状細胞療法」の可能性

血管内抗がん剤治療

最近、肝臓に転移した進行性すい臓がんに対して、新しい治療が行われるようになっています。
その中の一つに、すい臓にできたがんと肝臓に転移したがんを同時に治療ができる、動注療法という抗がん剤治療が行われるようになってきました。

すい臓がんは、早期発見が難しく、がんとわかったときにはすでに手術ができないことが多いのが現状です。たとえ手術できたとしても7割が再発するともいわれており、5年生存率は10%に満たないと言われています。

他のがんの場合、1cm未満であれば早期がんといわれます。
ですが、すい臓がんの場合1cmを超えると、転移している可能性が高いため進行がんと考えられています。

すい臓がんの転移は肝臓が一番多く、進行したすい臓がんの患者さんの7割以上で起こるといわれています。その他、腹膜や肺に転移することもあります。すい臓がん患者さんの多くは、これらの転移による影響で亡くなることがほとんどです。
そこで、転移を抑える治療法として動注療法という試みが行われるようになってきました。

肝臓に転移したすい臓がんの動注療法では、すい臓と肝臓に栄養を送っている動脈にカテーテルを入れ、直接抗がん剤を注入することで、通常の抗がん剤治療に比べより効果的に肝臓や周囲の腹膜への転移を抑える治療です。
抗がん剤をがんに直接注入するので、効果的にがんに作用します。また肝臓で抗がん剤の効果が弱まることで、患者さんへの副作用も少ないといった特徴があります。

さらに最近では、動注療法に放射線治療を組み合わせた治療が行われています。
多くの医療機関で行われている通常の抗がん剤と放射線の併用治療よりも、動注療法と放射線の併用治療のほうが一部ですぐれた効果を発揮していることが明らかになってきており、 進行し手術ができないすい臓がんの患者さんにとって、このような組み合わせの治療が希望となると考えられます。

また、これらに加えて抗がん剤と相性がよい免疫療法『樹状細胞ワクチン療法』も、治療で悩んでいる患者さんの治療選択肢として期待されています。これらの効果が期待できる治療方法を患者さん自身で選ぶことが、すい臓がん治療の発展につながっていくのではないでしょうか。

 
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